今回は、チャリ旅in信越というサイトに紹介されている「サイクリングで野尻湖を堪能コース」と「ゆったり北信五岳を眺めるサイクリングコース」の二つ合計38㎞をサイクリングしてきた。
北信五岳を眺めるサイクリングコース |
サイクリングで野尻湖を堪能コース
あてずっぽうで適当に走っても良いが、良い道や場所を知らないで通り過ぎてしまうのがもったいないと思い、コースを作る人たちのセンスを信じて、コースを作る人の思いを感じながら走った。「ここは何を見せたくて通したのだろう」という具合に。
出張先の宿のある上越市直江津港から、車に自転車を積んで野尻湖の駐車場へ。
野尻湖無料駐車場 |
走る前は山中湖サイクリングロードのようにサイクリングコースがぐるっと湖を一周しているものと思い込んでいた。それを知らずそれっぽい歩道を探したのだが見つからなかった。そうではなく、ぐるっと一周している道路を走る感じだったのだ。それでも車の通行量は非常に少なく走りやすい。それに湖より高い森を走る感じで鳥の声も近い。
野尻湖を出発してすぐに登りだ。やたら大きな鳥の声を聴きながら進む。周りが静かだし森で反響しているのだろうか。
すぐに一つ目の東屋があったので休憩する。静かな良い場所だ。気候もちょうどよく、すでに満足していた。ここでぼーっとしていても良いかもと思ったくらいだ。でも進む。山の斜面に沿った道を行くと先に棚畑が見えた。集落がありそこは野尻湖畔につながっているようだ。
野尻湖サイクリングコースの東屋 |
妙高戸隠連山国立公園の看板 |
湖面近くまで降りると釣り人が沢山いた。この景色の中で釣りをするのは気持ちよさそうだ。湖沿いを走る。やはり景色も良く気持ちいい。道はまた山に戻り、進むと景色の良い東屋があった。ここでお湯を沸かしてコーヒーを飲む。目の前には野尻湖と奥には黒姫山が見えた。絶景カフェだ。本当はゴリゴリコーヒー豆を挽いて淹れたらいいのだろう。
そしてまた湖に降り湖畔を走りまた山に戻るといった具合で進むと、あっという間に駐車場近くまで来てしまった。駐車場に戻る前にもう一つのコースへ行くことにする。
ゆったり北信五岳を眺めるサイクリングコース
まずは黒姫駅へ向かう。名前がえらくカッコいい。野尻湖からは車道を走り、15分くらいで着いた。
黒姫駅 |
遠くから見た黒姫駅 |
後で知ったのだが、この黒姫駅の立ち食いそば屋さんは有名で美味しいらしい。知っていたら食べていた。もう少し事前に調べたほうが良いなと思った。駅も地味だったしこの先のサイクリングコースの行き方もわからなかったので先を急いでしまった。
マップで調べると駅から線路を渡らなければいけない。踏切が見当たらないので陸橋の階段を登り車道に出た。そこからは信濃町の田園地帯をのんびり走る。黒姫山や飯綱山、妙高山など近くに山々が見える。さすが北信五岳を眺めるコース。名前の通りだ。
サイクリングコース通りに、コースを作った人の意図を感じながら進む。
素晴らしい体験をした富が原神社
牧場に向かう途中ひっそりとした神社があったので寄ってみる。富が原神社だ。静かで地味な神社だったが、お参りしたときに明らかに違う感じがした。スーっと無になりずっとそのままでいられる。頭の中が静かになり、雑念が消える感覚だった。いろんなところでお参りはするが、こんなに感じになったのは初めてだった。ここは何かすごいなと思った。これはサイクリングによる疲労と休息の整いのせいなのか、神社が持つ何らかの力なのか。両方の作用なのか。とにかく素晴らしい体験だった。
富が原神社の鳥居 |
富が原神社の石碑 |
富が原神社 |
そこからサイクリングコースは牧場へ案内してくれる。牧場までは緩やかな長い登り。牧場にはソフトクリームがあるはずなので、食べるために頑張って登る。着いてみると牛さんは居るものの、人の姿がない。お店もない…。ソフトクリームなんてなかった。サイクリングコース上の牧場なんてソフトクリームがあるはずだと、無意識にそう思い込んでいたのだ。
美味しすぎたそば処仁の蔵
がっかりだが、下りは登ってきただけあり景色が良く爽快。川が渡れず探しながら走った。いかにもヤマセミが居そうな川を渡って黒姫駅方面に戻る。途中、手打ちそばの看板を発見「そば処 仁の蔵」があった。ここは直売所で売られるトウモロコシが有名だ。野菜の直売所に小さな蕎麦屋さんがくっついている。高級なお蕎麦屋さんではなく、庶民的な入りやすいお蕎麦屋さんだ。
入るとお客さんは居なかった。お店の人は40代くらいの女性が二人。テーブルも壁も質素で、安い街中華や古いドライブインみたいな雰囲気だった。店内には天皇陛下が来店したときの写真が飾られていた。高価なテーブルを揃えていかにも高級なお蕎麦ですよと言わんばかりのお店には入る気もしないが、ここはとても好印象でとても落ち着く。店内の雰囲気も安っぽさが滲み出ている。当然、お蕎麦も期待できないのだろうが、ざるそばの大盛を注文した。外にもテラス席があったので、外で食べる事を伝えて外に出る。せっかくこの自然の中なのだ。外で食べられるなら外がいい。蕎麦が運ばれてきた。想像と違い、とても上品で美味しそうである。そばを食べる。あれ??、なんだこれは!めちゃくちゃうまいじゃないか!。こっちの蕎麦はこんなに美味いのか。と言うか、間違いなく今まで食べたお蕎麦の中で一番おいしかった。山形の寒河江で頑固おやじが手打ちで作る拘りの十割蕎麦より、格段に美味しい。こんなさり気ない店構えで。奥信濃そばと言うらしいが、今まで知らなかった事が悔やまれると同時に、美味しさを知ったこれから蕎麦と言う趣味を楽しめると思った。
仁の蔵のざるそば |
箸に良いことが書いてあった |
もしかしたら黒姫駅で立ち食いそばを食べていたら、ここに寄らなかったかもしれないので、逆に良かったのかもしれない。美味しいおそばを食べれて気分上々で野尻湖までのんびり漕いでかえった。美味しさを知った今では、この辺りのお蕎麦屋さんを見かけたら迷わず入ろうと決めた。
0 件のコメント:
コメントを投稿